ワイン好きの方には耳なじみかもしれないが、この「テロワール」という言葉、wikiの説明によると・・・・「土地」を意味するフランス語から派生したもので、もともとはワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語だそうだ。つまり同じ地域の農地は土壌、気候、地形、農業技術が共通するため、作物にその土地特有の性格を与えるらしい。「ぶどうの木はどんな果樹よりも土地の個性を反映する」と言ったアダム・スミスの言葉からもわかるように、同品種の「ぶどう」でも作付場所によって風味・味が変わるということだ。
新潟大学公開講座「日本酒学ことはじめ」に参加して早4回を終えた。どの講師もこの「テロワール」というキーワードを出していたのが興味深い。日本酒の世界にもテロワールを実現して世界に売り込もうというわけだ。地元の酒米を使い、地元の水で醸す。そして地元の気候で育てる。なるほど「地酒」のことだ。
しかし、山田錦を使うならば兵庫県産の、それも三木市の一定の地域にとどめを刺す。新潟県産で使うなら越淡麗、五百万石になろうか。ということは新潟テロワールではフルボディの日本酒は難しいのかもしれないが杜氏の腕に期待したい。
さて、新潟を代表するテロワール酒は「根知男山」ということを講師から紹介していただいた。早速飲んでみた。とてもさっぱりしていた。幾分カプロン酸が強いか。量を飲む酒ではないようだ。と言っても「根知男山」の商品全種を飲んだわけではない。この「根知男山」押しの方もいらっしゃるだろうから私見として勘弁していただきたい。
講義は残すところあと4回。次回も楽しみである。